要約
TCL分析は、USJをV字回復させたマーケター森岡毅氏が提唱した自分をマーケティングする手法です。
苦しかったときの話をしようか 森岡毅 著
苦しかったときの話をしようか悩んだ分だけ、君はもっと高く飛べる! USJ復活の立役者が教える「自分をマーケティングする方法」
TCL分析は、Thinking(思考力)、Communication(コミュニケーション力)、Leadership(リーダーシップ)の3つに基づいて自己理解を深める手法です。
自己紹介
こんにちは。
この記事では、自己分析に役立つ「TCL分析」について、初めての方でも分かりやすく解説します。
転職活動を成功させるには、自分の価値観や強みを理解することが欠かせません。
この記事を通して、より良い転職先を見つけましょう。
1. 転職活動における自己分析の課題とは?
転職活動を進める中で、多くの方が次のような悩みを抱えていませんか?
1.1 自己分析が苦手な理由
- 具体的な方法がわからない
自己分析といっても、どのように進めるべきかが分からず、漠然としたまま。 - 自分の強みを言語化できない
実績や得意分野をうまく表現できず、採用担当者に魅力が伝わらない。 - 価値観が明確でない
自分がどのような環境や仕事に満足できるのかを把握しておらず、応募先を絞り込む基準が曖昧。
2. TCL分析を活用するメリット
TCL分析は、転職活動を成功に導くための自己分析ツールです。
この分析を活用することで、次のようなメリットが得られます。
- 自己理解が深まる
自分の強みや価値観を整理できるため、キャリアの方向性が明確になります。 - 応募先選びの軸ができる
自分に合った職場環境や求める条件が明確になるため、応募先を効率的に選べます。 - 面接や自己PRに活用できる
面接や履歴書で、自分の魅力を的確に伝えることができ、採用担当者に好印象を与えます。
3.TCL分析のステップ
1. 自分の行動や経験を振り返る
これまでの人生で好きだったこと、得意だと感じたことを書き出します。
好きなことを細かく分解して動詞で表現します。
例:「野球が好き」
→野球の「ルールを調べる」ことが好き
野球の「作戦を相談する」ことが好き
野球の「試合でチームをまとめる」ことが好き
好きなことを動詞で50〜100個書き出します。
2. 好きだったことをTCLのいずれかに分類
書き出した好きだったことをTCLに分類し、どの要素が一番多いか数えます。
- T(Thinking): 物事を考える、分析する、調査する力に関連
- C(Communication): 他者と話す、教える、連携する力に関連
- L(Leadership): 組織を率いる、決断する、方向性を示す力に関連
分類することで、自分がどの要素に特化しているかが明確になります。
4.TCL分析を実践してみよう!
具体例と分類
T(Thinking: 考える力)に該当する行動例
- 野球のルールを調べることが好き
- 難しいパズルを解くのが好き
- 新しい料理のレシピを研究するのが好き
- ゲームで効率的な攻略法を考えるのが好き
- 数字を使ったデータ分析が好き
- 将棋の戦略を考えるのが好き
- 調剤ミスを減らすための方法を考えるのが好き
- 薬の副作用を調べるのが好き
- 新薬の作用機序について学ぶことが好き
- 読書をして、新しい知識を得ることが好き
C(Communication: コミュニケーション力)に該当する行動
- 野球の作戦を相談するのが好き
- 初対面の人と話すのが好き
- 友達に勉強を教えるのが好き
- 職場で困っている同僚を助けるのが好き
- 患者に薬の効果を分かりやすく説明するのが好き
- 他店舗のスタッフと意見交換をするのが好き
- 学校で子どもたちに健康講座をするのが好き
- ミーティングでみんなの意見をまとめるのが好き
- 患者の不安を聞いて安心させるのが好き
- イベントで司会をするのが好き
L(Leadership: リーダーシップ)に該当する行動
- 野球の試合でチームをまとめるのが好き
- 新人薬剤師を教育するのが好き
- 店舗全体の目標を設定するのが好き
- プロジェクトで方向性を決めるのが好き
- 困難な状況でチームに指示を出すのが好き
- 新しい取り組みを提案し、実行するのが好き
- 店舗の売り上げアップの計画を立てるのが好き
- チームメンバーを励ますのが好き
- イベントの責任者として全体を管理するのが好き
- チーム全体の調和を保ちながら進行するのが好き
5.TCL分析の結果より
- 職場選びの指針にする
TCLの結果を元に、自分が活躍しやすい職場環境を絞り込むことができます。
応募する職場の環境(求められるスキル、雰囲気など)が、自分の特性と一致しているかを判断します。
Tが多い場合: 製薬企業の研究開発、病院で薬物療法の計画を考える業務を選ぶ。
Cが多い場合: 患者に直接指導する調剤薬局やドラッグストアを選ぶ。
Lが多い場合: 店舗運営やチームマネジメントを担う管理職ポジションを選ぶ。
- 履歴書や面接に活用する
TCL分析でわかった強みを、具体的なエピソードと絡めて自己PRに活用できます。
T(Thinking: 考える力)の例
- 履歴書での活用例:
「患者さんの服薬履歴を分析し、副作用のリスクを事前に防ぐ提案を行いました。この取り組みにより、医師からの信頼を得ることができました。」 - 面接での自己PR例:
「私はデータ分析や問題解決が得意です。以前、薬局での在庫管理を効率化する方法を考え、廃棄ロスを50%減らすことに成功しました。」
C(Communication: コミュニケーション力)の例
- 履歴書での活用例:
「患者様一人ひとりの不安に耳を傾け、丁寧に服薬指導を行うことを心がけています。特に高齢者の方から感謝の声を多くいただきました。」 - 面接での自己PR例:
「患者様とのコミュニケーションを大切にしています。例えば、薬の服用方法を分かりやすく説明することで、服薬アドヒアランスを向上させた経験があります。」
L(Leadership: リーダーシップ)の例
- 履歴書での活用例:
「新人教育プログラムを作成し、薬局全体の人件費削減を実現しました。この結果、店舗の人件費を20%削減しました。」 - 面接での自己PR例:
「以前、調剤チームのリーダーとして業務を進めた経験があります。目標を明確にし、チーム全員で協力したことで、患者対応のスピードを改善できました。」
最後に
TCL分析は、キャリア形成や転職活動を成功に導くための強力なツールです。ぜひこの記事を参考に、自己理解を深め、自分に合った職場を見つけてください。転職活動の成功を心より応援しています!